鶏そば そると(下北沢/ラーメン) 鶏ベース塩つけ麺を食べながらRIDEの中毒性とSPIRAL LIFEの埋もれた名曲について考えた

鶏そば そるとの特製つけそば(1,130円)の麺とトッピング

「鶏そば そると」は下北沢でもっとも行列ができるラーメン店だろう。

店名の通り鶏ベースのスープに塩味が売りで「もりそば」「つけそば」「鶏白湯そば」「鶏そば」の4種類がある。

場所は「餃子の王将」近くの五差路を少し入ったところにあり、周辺は夜でも人通りは多い。

店舗情報

下北沢にある鶏そば そるとの外観。夜は黄色い看板が目立つ

店名:鶏そば そると
住所:東京都世田谷区代沢5-36-13 1F
営業時間:11:30~翌1:30
定休日:なし

東京都世田谷区代沢5-36-13 1F

店内の様子

夜の7時以降は頻繁に行列する店だ。常に4〜5人程度は行列しているように思う。

メニュー表を見ればわかるが、酒類やつまみも充実しており、ラーメンを食べながらのちょい飲み的な感じで利用するお客も多い。よって回転率は悪くなるため、行列はある意味必然とも言える。

店内はL字型のカウンターにテーブル席が2つ。混雑する時間帯は最大でも4人組以下でないと居心地は悪いだろう。金曜日の夜はラーメンのみの客と飲みもアリの客が半々から7対3くらいの比率。遅い時間になると飲みの客も増えるのだと思われる。

内装はよくある居酒屋風だが、女性客が多い。塩味のラーメンがラーメンの中で取り立てて健康に良いとかではないと思うが、ヘルシーなイメージはある。女性の店員さんもいたりして、少人数女性客が入りやすい空気もある。

メニュー

鶏そば そるとの店内にあるメニュー表。鶏もりそばの欄

鶏そば そるとの店内にあったメニュー表。つけそばの欄

メニュー表を見ると「もりそば」と「つけそば」を売りにしているように見える。

ちなみにこの店には「もりそば」「つけそば」「鶏白湯そば」「鶏そば」の4種類があるが、「もりそば」と「鶏そば」が清湯スープ、「つけそば」と「鶏白湯そば」が白湯スープである。

鶏そば そるとの店外にあった立て看板。平日は台湾まぜそばをやっているようだ

平日限定で「台湾まぜそば」もやっているようだ。

白湯スープが濃厚、清湯スープが淡麗というかあっさり系というイメージを持っておけばいいだろう。ちなみに白湯スープと清湯スープでは使用する麺も異なる。

この日は濃厚な気分だったので「つけそば」を選択。つけそばの中でも味玉、トマト、塩豚チャーシュー、のり3枚をトッピングした「特製つけそば」(1,130円)を注文した。1玉か1.5玉かを選べるので、ガッツリ食べたい気分だったこの日は1.5玉にした。

鶏そば そるとの特製つけそば。1,130円と相場よりかなり高い

注文した「特製つけそば」がさっそく到着。1,130円というと相場よりもかなり高めではあるが、トッピングの充実感で、まあギリギリ納得できる感じだろうか。トッピングの塩豚チャーシューはかなり旨い。

鶏そば そるとの特製つけそばの麺は全粒粉平打ち多加水麺

麺が不思議な形だ。メニューには北海道産小麦「ホクシン」の全粒粉平打ち多加水麺と書いてあった。たしかに平打ちだ。

スープの方は鶏ベースの塩味なのだが、ドロドロというわけではなく、濃厚感はさほどない。やや酸味も感じる。店の雰囲気から女性も抵抗なく食べられるラーメンを志向していると思われるので、同じ鶏ベースの濃厚系でも「天下一品のこってり」のようなものを想像すると期待はずれだろう。

平打ち麺が思いのほかスルスルと胃袋に入っていき、あっという間に完食してしまった。

店内BGMがRIDEのVapour Trailかと思ったらスピッツだった

食べている途中、なんだか聴いたことがあるような曲がBGMでかかっていて、なんだろうと思って記憶を掘り起こしていた。メロディーはRIDEの「Vapor Trail」かなと思ったんだけど、歌詞が日本語だ。

たまらず「Shazam」で調べてみたらスピッツの「甘い手」という曲だった。こんなにソックリでいいだろうかとひそかにザワザワしながらネットで調べてみたら、2つの曲が似ているという指摘はやはりたくさんあった。

「甘い手」は2000年にリリースされたアルバム「ハヤブサ」に収録されている。ということは、時期的にやはりスピッツが確信犯的にRIDEの「Vapor Trail」をオマージュしたのだろう。

2000年前後にシューゲイザー系がリバイバルしていた記憶はない。もしかしたら、2000年前後はエモ系が続々と出始めた時期なので、バンドによってはRIDEの影響を公言するバンドがいてもおかしくないのだが、大きな流れで言えばRIDEはすでに忘れ去られていた時期であったはずだ。ということは、おそらく草野正宗が個人的によっぽどRIDEが好きだったのかと想像される。

それにしても、このような洋楽のパクリとオマージュのギリギリを攻める感じ、スピッツのようなメジャーバンドがやるとなんだかモヤッとするのはなぜなんだろう。パクリとオマージュの境界線は曖昧だし、いまや世界的に行われていることではあるんだけど。

フリッパーズ・ギターがやるのはOKだけど、スピッツやB’zがやるのはナシみたいな、そんな風潮。

なんでそう思ってしまうのか、自分でもわからないのだが、あえて理由をつけるとすると、フリッパーズ・ギターの場合、直近の有名バンドはそんなに元ネタとして使っておらず、むしろマイナーな過去の埋もれた作品に光を当てるという試みがあったように思う。だからある意味でファンに音楽を深くハマるきっかけを与えていた一面があった。

一方、スピッツやB’zの場合、ファンが知らないと思ってタカをくくっているような邪悪なものを感じてしまうから、モヤッとするのかもしれない。スピッツとB’zを一緒にするのはどうかと思うが。

繰り返しのフレーズが生む中毒性 RIDEとSPIRAL LIFE

ちなみにこれがRIDEの「Vapor trail」。悲しげなメロディとお経のように延々と同じフレーズを繰り返すところがRIDE節である。この曲はメロディーももちろん魅力的なのだが、あえて渋い見方をすると、ドラムもなかなかである。手数はそんなに多くないんだけどリズミカルで、シンコペーションするオカズが聴いていて気持ちがいい。定期的に聴きたくなるような中毒性があると思う。

RIDEの曲の中では「Like a daydream」「Kaleidoscope」「Taste」「Today」も好きなんだけど、どれも同じメロディやフレーズを執拗に繰り返す曲だ。最初はピンとこなくても、騙されたと思って何回も聴いていると中毒症状があらわれるのだ。

同じフレーズの繰り返しが中毒症状を呼ぶ曲はジャンルを超えて存在する。ダンスミュージックなんかは全般的にそんな感じなんだけど、日本のロックにもあって、それで思い出したのはSpiral Lifeの「星のクロニクル」という曲。

Spiral Lifeはニセ渋谷系というか、渋谷系っぽいんだけどコアな渋谷系ファンからは無視されていたような、微妙な立ち位置のバンドだったのだが、そんなことはどうでもよくて、1stアルバムの「FURTHER ALONG」はとにかく名盤である。で、「星のクロニクル」は、そのアルバムに入っているんだけど、ほかに代表曲がたくさんあって存在が霞んでしまったのか、「星のクロニクル」がこのアルバムで一番だという評価にはお目にかかったことがない。でも、アルバムの中で一番好きな曲だ。

ゆったりまったりの60年代のロックのようなメロディラインだけど、小気味いいリズムと繰り返しが癖になる曲で、一時期、バイクに乗ってるとき、運転しながらずっと「星のクロニクル」を歌っていたほどハマった記憶がある。この世の中に誰か「FURTHER ALONG」の中で一番の名曲は「星のクロニクル」だと思う人が私のほかにいるだろうか。どこかにいてほしいな。

と、最後はラーメンも何も関係ない話になってしまったが、1,130円の「特製つけそば」を食べながらこんなことを考えてしまった。

正直言うと、この店のつけ麺は行列して食べるほどにはピンとこなかったのだが、繰り返し食べているうちに癖になるのかもしれない。

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2017年11月30日下北沢のラーメン

Posted by setagayaZINE